ジェニュイン


ジェニュイン
生年月日 1992,4,18
性別
毛色 青鹿毛
生産地 北海道千歳
生産者 社台ファーム
馬主 (有)社台レースホース
調教師 松山康久
競争成績 21戦5勝
GT勝ち鞍 皐月賞・マイルチャンピオンシップ
獲得賞金 537,013,000円

レース名 年月日 競馬場 人気 着順 騎手 距離 馬場 タイム 着差 1着(2着)馬
新馬 1994/10/15 東京 - 1 2 岡部 T1400 1.24.9 1.3/4馬身 エアリュージュ
新馬 10/30 東京 - 1 1 岡部 T1400 1.22.8 3馬身 (ダイチュウジンデン)
赤松賞 11/27 東京 500 1 2 ジャルネ T1600 1.35.1 1.1/2馬身 コクトジュリアン
セントポーリア賞 1995/1/28 東京 GU 1 1 岡部 T1800 1.48.9 1.1/4馬身 (フォルスデュノール)
若葉S 3/18 中山 OP 2 1 田中 T2000 不良 2.08.1 (マイネルブリッジ)
皐月賞 4/16 中山 GT 3 1 岡部 T2000 稍重 2.02.5 タヤスツヨシ
日本ダービー 5/28 東京 GT 2 2 岡部 T2400 2.27.5 1.1/2馬身 タヤスツヨシ
京王杯オータムH 9/10 中山 GV 1 2 岡部 T1600 1.32.7 ドージマムテキ
毎日王冠 10/8 東京 GU 1 6 岡部 T1800 1.49.1 3.1/2馬身 スガノオージ
天皇賞(秋) 10/29 東京 GT 4 2 岡部 T2000 1.58.8 サクラチトセオー
有馬記念 12/24 中山 GT 3 10 岡部 T2500 2.35.5 12馬身 マヤノトップガン
中山記念 1996/3/10 中山 GU 1 2 岡部 T1800 1.47.5 1.3/4馬身 サクラローレル
安田記念 6/9 東京 GT 6 4 田中 T1600 1.33.4 1.3/4馬身 トロットサンダー
天皇賞(秋) 10/27 東京 GT 8 14 柴田 T2000 2.00.0 7馬身 バブルガムフェロー
マイルチャンピオンシップ 11/17 京都 GT 1 1 岡部 T1600 1.33.8 1/2馬身 (ショウリノメガミ)
有馬記念 12/22 中山 GT 10 14 ペリエ T2500 2.37.2 20馬身 サクラローレル
安田記念 1997/6/8 東京 GT 5 2 田中 T1600 1.33.9 タイキブリザード
札幌記念 8/17 札幌 GU 2 4 岡部 T2000 2.00.7 2.3/4馬身 エアグルーヴ
毎日王冠 10/5 東京 GU 3 5 武豊 T1800 1.46.3 1.1/4馬身 バブルガムフェロー
天皇賞(秋) 10/26 東京 GT 3 3 田中 T2000 1.59.9 5馬身 エアグルーヴ
マイルチャンピオンシップ 11/16 京都 GT 4 9 田中 T1600 1.34.9 8.1/2馬身 タイキシャトル

サンデーサイレンス

Sunday Silence


1986 / 青鹿毛
Halo

1969 / 黒鹿毛
Hail to Reason Turn-to
Nothirdchance
Cosmah Cosmic Bomb
Almahmoud
Wishing Well

1975 / 鹿毛
Understanding Promised Land
Promised Land
Mountain Flower Montparnasse
Edelweiss
クルーピアレディー

Croupier Lady


1983 / 栗毛
What Luck

1967 / 黒鹿毛
Bold Ruler Nasrullah
Miss Disco
Irish Jay Double Jay
Irish Witch
Marston's Mill

1977 / 鹿毛
Tentam Intentionally
Tamerett
Cold Reply Northern Dancer
Respond


ジェニュイン種牡馬成績 (代表産駒)
代表産駒 主な勝ち鞍等
メイプルロード 小倉2歳ステークス

ジェニュイン兄弟 (代表兄弟)
兄弟 主な勝ち鞍等
クルーピアスター(全妹) 飛騨ステークス(1600万)

ジェニュイン

“GENUINE”英語で本物と言う意味で、調教師・松山康久が、アメリカで研修時代に世話をしていた馬の名前で、「本当に素晴らしいと思える馬と出合った時、この名前を付けよう」とずっと暖めていた名前でした。その事をオーナーの吉田照哉に申し出ると、吉田照哉は快諾。こうしてサンデーサイレンス産駒初のクラシックホースは、日本語名で“ジェニュイン”と、名付けられました。

デビュー戦で2着に敗れたものの、続く新馬戦を快勝、3戦目の赤松賞で再び2着に敗れたジェニュイン。それでも陣営は暮れの朝日杯3歳ステークス(現・朝日杯フューチュリティステークス)に出走させる予定でした。しかし気性の激しいサンデーサイレンスの血を受け継いだジェニュインは、厩舎の中で大暴れし、脚を負傷、結局朝日杯3歳ステークスを回避し、放牧に出す事となりました。結果、同期の怪物フジキセキと対戦する事はありませんでした。

年が明けセントポーリア賞から始動したジェニュインは、人気に応えセントポーリア賞を快勝すると、若葉ステークスで皐月賞の出走権を賭け出走しました。1番人気は暮れのラジオたんぱ賞を制した、同じサンデーサイレンス産駒のタヤスツヨシ、僅差の2番人気がジェニュインでした。しかしあいにくの天候で、ドロドロの不良馬場。レースは伏兵ルイジアナボーイが2着を大きく離して完勝。しかしその後ルイジアナボーイが失格となり、ジェニュインが繰り上げ1着。2着のままでも皐月賞の出走権を得ていましたが、それよりも不安を残したまま皐月賞に向かう事となりました。

そして迎えた皐月賞。本来なら断然1番人気に推されるはずだったフジキセキが弥生賞快勝後、屈腱炎を発症し早々と引退し、大混戦となった中ジェニュインは3番人気に推されました。

好スタートからジェニュインは楽々2番手を追走、この週から仮柵が外され、内のグリーンベルトを気持ちよさそうに走るジェニュインは、馬なりで4コーナーを廻り、直線に入って後続馬を突き放し、最後はタヤスツヨシの猛迫にあいますが、クビ差凌ぎ、1冠目の皐月賞を制しました。すべてがジェニュインに味方した皐月賞となりました。

皐月賞から日本ダービーに直行したジェニュイン。皐月賞の内容から1番人気は3.1倍でタヤスツヨシジェニュインは3.5倍と僅差の2番人気でした。ジェニュインは皐月賞同様好位からの競馬で、直線岡部の手が動かないまま先頭に立ちました。しかし東京競馬場の直線はジェニュインにとってはあまりにも長かった。残り200mでタヤスツヨシに並ぶ間もなく交わされると、2着を死守するのがやっと。陣営も当初から距離に不安を感じていた為、早々と「秋は菊花賞には向かわず、天皇賞(秋)を目指す」と表明しました。

秋初戦はマイルの京王杯オータムハンデから始動。初の古馬との対戦にもかかわらず、トップハンデの57.5キロを背負わされたジェニュインは、いつもより後ろ、中断からの競馬となり、最後までよく伸びましたが2着惜敗。続く毎日王冠では1番人気に推されましたが、苦手の不良馬場でまったく競馬にならず6着。しかし陣営は予定通り天皇賞(秋)に向かいました。

古馬の強豪が揃う中4番人気に推されたジェニュイン。いつものように好位からレースを進めたジェニュインは抑え切れないほどの手応えで直線に向かいました。逃げるトーヨーリファールを余裕たっぷりに交わすと、3歳馬初の天皇賞馬誕生かと誰もが思いかけたその時、外から1頭桁違いの末脚でサクラチトセオーが追い込んできました。粘るジェニュイン、追い込むサクラチトセオー、2頭が並んでゴールしましたが、サクラチトセオー小島太は差し切った手応えがあったのか、おおきくガッツポーズ、写真判定の末、ハナ差でサクラチトセオーが差し切った所がゴールでした。

古馬とも互角に戦えると感じた陣営は、ひと夏越して気性の成長が見られるジェニュインなら距離も克服してくれると判断し、ファン投票3位で選出された有馬記念出走に踏み切りました。

ヒシアマゾンナリタブライアンに次ぐ3番人気に推されたジェニュイン。いつものように好位を進んだジェニュインでしたが、4コーナー辺りから岡部の手が動き、直線に入ると、ズルズル後退、結局10着惨敗。やはり距離か?ファンも関係者もそう思いましたが、騎乗した岡部は「風が吹いて物が舞ってたりで、それを気にして集中せず、そのまま終わってしまった」と語り、敗因は距離ではなく、“風”である事を強調しましたが、気性的に距離が長かった事は明らかでした。

年が明け古馬になったジェニュインは、中山記念2着から、近年稀に見る好メンバーが揃った安田記念に出走。その中で4着に入り、ジェニュインのマイル適正の高さを示しました。しかしその後球節の不安から、秋は天皇賞(秋)にぶっつけで出走。もちろんそれで勝てるほどGTは甘くなく14着惨敗。陣営はマイルチャンピオンシップを次のレースに選択しました。

春の安田記念1,2着馬、トロットサンダータイキブリザードが不在の中、人気も割れ、大混戦となったマイルチャンピオンシップ。押し出されるようにジェニュインが僅差の1番人気でレースは幕を開けました。

平均ペースで流れる中ジェニュインは中段でじっと我慢し、直線に入ると、逃げるエイシンワシントンを1歩1歩追い詰め、残り100mで交わすと、直線鋭い末脚で追い込んできたショウリノメガミを最後まで凌ぎ、GT2勝目を上げました。しかし春の安田記念と比べると、メンバーは明らかに小粒で、ジェニュインの評価は思ったほど上がりませんでした。

そして陣営はまたしても暮れの有馬記念にジェニュインを出走させました。騎手をヨーロッパのトップジョッキー、オリビエ・ペリエに依頼し、今回からシャドーロールを外して臨みましたが、3コーナー過ぎから手応えが怪しくなり、結局14着、最下位に終わり、レース後骨折が判明、休養を余儀なくされました。

5歳(旧6歳)になったジェニュインは、骨折後の休養明け初戦に安田記念を選択しました。本命馬不在の中、去年のマイルチャンピオンシップを制したジェニュインは5番人気。しかしジェニュインは、GT2勝馬の意地か、直線満を持って先頭に立つと、長い長い東京競馬場の直線を突き進み、GT3勝目は目前でした。しかし、1番人気タイキブリザードの前にクビ差敗れ、勝ったタイキブリザードに騎乗していたのは、いままで主戦ジョッキーであった岡部幸雄と、皮肉な結果となりました。

その後もジェニュインは、札幌記念4着、毎日王冠5着、天皇賞(秋)3着と、堅実な走りを見せましたが、天皇賞(秋)では勝ったエアグルーヴから5馬身離された3着と、“衰え”の文字が脳裏をよぎりました。

そして次のマイルチャンピオンシップで勝ったタイキシャトルから8馬身以上離された9着に惨敗。休養明けでも、レース中に不利があった訳でも、故障を発症した訳でもない。“完敗”でした。

世代交代を肌で感じたジェニュインは、このマイルチャンピオンシップを最後にターフを去りました。GT2勝、GT2着3回。数字だけ見れば素晴らしい成績を残したジェニュイン。しかし同期のフジキセキタヤスツヨシに比べると明らかにインパクトでは劣りました。しかし“本物”と名付けられたジェニュインの血は確実に産駒に伝わっていき、“本物”だった証は産駒が証明してくれるかもしれません。


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