サイレンススズカ



サイレンススズカ
生年月日 1994,5,1
性別
毛色 栗毛
生産地 北海道平取
生産者 稲原牧場
馬主 永井啓弐
調教師 橋田満
競争成績 中央15戦9勝 / 海外1戦0賞
GT勝ち鞍 宝塚記念
獲得賞金 455,984,000円

レース名 年月日 競馬場 人気 着順 騎手 距離 馬場 タイム 着差 1着(2着)馬
新馬 1997/2/1 京都 - 1 1 上村 T1600 1.35.2 7馬身 (パルスビート)
弥生賞 3/2 中山 GU 2 8 上村 T2000 2.03.7 9馬身 ランニングゲイル
500万下 4/5 阪神 500 1 1 上村 T2000 2.03.0 7馬身 (ロングミゲル)
プリンシパルS 5/10 東京 OP 2 1 上村 T2200 2.13.4 (マチカネフクキタル)
日本ダービー 6/1 東京 GT 4 9 上村 T2400 2.27.0 6馬身 サニーブライアン
神戸新聞杯 9/15 阪神 GU 1 2 上村 T2000 2.00.2 1.1/4馬身 マチカネフクキタル
天皇賞(秋) 10/26 東京 GT 4 6 河内 T2000 2.00.0 6馬身 エアグルーヴ
マイルチャンピオンシップ 11/16 京都 GT 6 15 河内 T1600 1.36.2 17馬身 タイキシャトル
香港国際C 12/14 シャティン GU 8 5 武豊 T1800 1.47.5 2馬身 Val's Prince
バレンタインS 1998/2/14 東京 OP 1 1 武豊 T1800 1.46.3 4馬身 (ホーセズネック)
中山記念 3/15 中山 GU 1 1 武豊 T1800 1.48.6 1.3/4馬身 ローゼンカバリー
小倉大賞典 4/18 中京 GV 1 1 武豊 T1800 R.1.46.5 3馬身 (ツルマルガイセン)
金鯱賞 5/30 中京 GU 1 1 武豊 T2000 R.1.57.8 11馬身 (ミッドナイトベット)
宝塚記念 7/12 阪神 GT 1 1 南井 T2200 2.11.9 3/4馬身 ステイゴールド
毎日王冠 10/11 東京 GU 1 1 武豊 T1800 1.44.9 2.1/2馬身 エルコンドルパサー
天皇賞(秋) 11/1 東京 GT 1 中止 武豊 T2000 競争中止 オフサイドトラップ

サンデーサイレンス

Sunday Silence


1986 / 青鹿毛
Halo

1969 / 黒鹿毛
Hail to Reason Turn-to
Nothirdchance
Cosmah Cosmic Bomb
Almahmoud
Wishing Well

1975 / 鹿毛
Understanding Promised Land
Promised Land
Mountain Flower Montparnasse
Edelweiss
ワキア

Wakia


1987 / 鹿毛
Miswaki

1978 / 栗毛
Mr.Prospector Raise a Native
Gold Digger
Hopespringseternal Buckpasser
Rose Bower
Rascal Rascal

1977 / 黒鹿毛
Ack Ack Battle Joined
Fast Turn
Savage Bunny Never Bend
Tudor Jet


サイレンススズカ種牡馬成績 (代表産駒)
代表産駒 主な勝ち鞍等
- - -

サイレンススズカ兄弟 (代表兄弟)
兄弟 主な勝ち鞍等
ラスカルスズカ(半弟) 天皇賞春(2着)


サイレンススズカ

もしかしたらサイレンススズカは産まれていなかったかもしれません。当初ワキアは、初年度産駒からダービー馬を輩出するなど、大ブレイクしていたトニービンと配合する予定でした。しかし種付け当日にトニービンの種付け予定が埋まっている事が判明。次の機会にするか?そんな時、社台SSの方が「サンデーサイレンスなら今日は空いているので、付けていきませんか」と申し出ました。当時はまだサンデーサイレンス初年度産駒がデビューする前。この1頭の種牡馬が、後に日本の競馬界を席巻するなど、誰も思っていなかったはずです。しかし、ワキアを所有する稲原氏は、アメリカの2冠馬なら悲観することもないと、サンデーサイレンスを付ける事となり、1994年5月1日、無事に1頭の栗毛が誕生し、後にサイレンススズカと名付けられました。

デビューは年明けの2月1日の京都:芝:1600m。当初からじっくり育てていく方針でデビューが遅れましたが、デビュー前から調教で好タイムを連発し、デビュー戦では単勝1.3倍の断然の1番人気に支持されました。そしてレースでは、好スタートからハナを奪うと、鞍上・上村は最後までまったく手綱を動かす事なく、2着に7馬身差を付ける圧勝!前評判通りの走りに陣営は、2走目に皐月賞トライアル・弥生賞を選択。皐月賞を目指す有力馬が一同に集結する厳しいレースで、皐月賞の出走権を賭けて出走する事となりました。

デビュー2戦目にもかかわらず差のない2番人気に推されたサイレンススズカ。しかしこの弥生賞で、目を疑うような出来事が起こってしまいました。ゲート内で暴れるサイレンススズカは、鞍上・上村を振り落とし、ゲートの下をくぐって外にでてしまいました。幸いすぐに取り押さえられ、外枠発走となったサイレンススズカ。しかし再スタートの発走では大出遅れ。終わった。。誰もがそう思いました。なんせ普通の出遅れとは桁が違う大出遅れ。スタートしてすぐに約10馬身のビハインドを背負ったサイレンススズカでしたが、ここから素質の片鱗を窺わせました。1頭だけ大きく離された位置取りから、一気にまくっていき、4コーナーでは5番手まで上がり、ひょっとしたら?と思わせました。しかしやはり約10馬身のビハインドはあまりにも大きく、直線に入ると、ズルズル後退し、終わってみれば勝ったランニングゲイルに9馬身離された8着。皐月賞の出走権を獲れなかった事よりも、色々な事がありすぎた弥生賞でした。

弥生賞後は、3週間の出走停止、発走調教再審査処分を受けてしまいましたが、難なく合格し、自己条件から日本ダービーを目指す事となりました。自己条件の500万下ではやはり力が違い、7馬身差で楽勝し、日本ダービーの出走権を賭けてプリンシパルステークスへ向かいました。

プリンシパルステークでは僅差の2番人気での出走となったサイレンススズカ。レースではいつものようにハナを奪わず、2番手に控える競馬で、クビ差の辛勝。しかし、陣営にとってみればもっと楽に勝ってダービーに向かいたかったというのが本音でした。

そして迎えた日本ダービー。ここにたどり着くまでにさまざまな事がありましたが、なんとか出走までこぎつけたサイレンススズカ。単勝8.6倍の4番人気。戦前から皐月賞馬のサニーブライアン陣営が、逃げ宣言をした事もあって、橋田調教師は、上村騎手にプリンシパルステークス同様、抑える競馬をしてくれと指示を出しました。

レースでは橋田調教師の指示通り、必死に抑える競馬を試みる鞍上・上村。しかし逃げるサニーブライアンの作り出したスローペースにサイレンススズカは、口を割って行きたがる。完全に折り合いを欠いた、サイレンススズカと鞍上・上村。この時点で敗北は決定的でした。直線に入ってもまったく見せ場なく9着敗戦。一生に一度の夢舞台は、サイレンススズカにとっては、あまりにもほろ苦いレースとなってしまいました。

日本ダービー後は、早速放牧に出され、秋に向けて休養に入ったサイレンススズカ。秋は神戸新聞杯から始動し、1番人気に支持されました。陣営は春の教訓から抑える競馬をやめ、サイレンススズカに気分よく走らす事を第1に考え、騎乗する上村にもそう指示を出しました。レースでハナを奪ったサイレンススズカは、気分よさそうに逃走。その手応えの良さに鞍上・上村は、油断してしまい、マチカネフクキタルに差し切られてしまいました。明らかな騎乗ミス。このレースを最後に上村はサイレンススズカの主戦から外されてしまいました。

ここで3歳馬のサイレンススズカは、普通なら菊花賞へ向かう所ですが、血統、レースぶりから陣営は、菊花賞ではなく、天皇賞(秋)を選択。距離的には3000mの菊花賞より、2000mの天皇賞(秋)を選択したのは当然でしたが、相手関係は遥かにレベルが違いました。

この天皇賞(秋)から鞍上にベテラン河内洋を迎え、4番人気でレースを迎えたサイレンススズカ。ここでも前走同様ハナを奪い、2番手を大きく引き離して逃げたサイレンススズカ。4コーナーでもまだまだ後続との差は5馬身以上あり、あわやと思わせましたが、直線に入ると一気に脚色が怪しくなり、馬群に飲み込まれ、勝ったエアグルーヴから6馬身離された6着敗戦。しかしこの天皇賞(秋)が、サイレンススズカにとって分岐点となった事は確かでした。

天皇賞(秋)の後は、京阪杯への出走予定でしたが、香港国際カップに選出され、急遽1週繰り上げて、マイルチャンピオンシップに出走する事となったサイレンススズカ。しかし新馬戦以来のマイル戦に加え、同型のキョウエイマーチも出走してきて、厳しいレースになるのは目に見えていました。案の定キョウエイマーチとハナの奪い合いとなり、前半の1000m56.5秒の超ハイペースの前にサイレンススズカは15着惨敗。一方キョウエイマーチが2着に粘った所を見ると、ペースだけではなく、天皇賞(秋)から中2週、急遽出走となった事がサイレンススズカにとってはかなりの負担だった事は確かでした。

マイルチャンピオンシップ惨敗後、予定通り香港国際カップ(芝:1800m)へ向かったサイレンススズカ。このレースで初めて武豊とコンビを組み、世界の強豪相手にハナを奪い、直線半ばまで先頭を走り見せ場を作ったものの、結局5着敗戦。しかしこのレースで初めてサイレンススズカに跨った武豊は、その素質に惚れ込み、今後もサイレンススズカの手綱を取りたいと思っていました。

日本に帰国したサイレンススズカ陣営が、帰国初戦に選んだのはバレンタインステークス。単なるオープン戦。しかしこの単なるオープン戦に、わざわざ武豊がサイレンススズカ1頭のために東上して来ました。単勝1.5倍。このメンバーの中では当然のように圧倒的1番人気に支持され、レースでも楽にハナを奪うと、最後まで完全な1人旅!2着に4馬身差付ける楽勝!完全に自分の形を作り、名手・武豊と共に、ここから快進撃が始まりました。

オープン特別を2勝しているものの、未だ重賞は未勝利のサイレンススズカ陣営が選んだ次走は中山記念。バレンタインステークスの内容から、この中山記念でも単勝1.4倍の断然人気。ここでは同じサンデーサイレンス産駒のローゼンカバリー、皐月賞馬のイシノサンデーを寄せ付けず、最後は脚色が鈍りましたが、完勝し、重賞初勝利を飾りました。

中山記念後も距離適正を重視し、天皇賞(春)には見向きもせず小倉記念へ向かい、あっさり2着に3馬身差付け、逃げ切り勝ちで重賞連勝。完全に本格化したサイレンススズカ。陣営は安田記念への出走も検討しましたが、当初の予定通り中距離路線を歩む事を再確認し、安田記念を回避。金鯨賞から宝塚記念へ向かうローテーションに決まりました。

金鯨賞。5連勝中だったミッドナイトベット、去年の神戸新聞杯で敗れ、その後菊花賞を制したマチカネフクキタルも出走してきた中、単勝2.0倍の1番人気に推されたサイレンススズカ。3連勝中のサイレンススズカにとっては正念場のレース。しかしレースは意外な結果が待ち受けていました。好スタートからハナを奪い、前半の1000m58.1秒のハイペースで2番手以下を大きく離して逃げるサイレンススズカ。中京競馬場がどよめき始めたのは、直線に入ってからでした。直線に入っても後続との差は10馬身以上。いつかは止まると、ファンも後続の騎手も思っていたはず。しかし止まるどころか、直線に入ってさらに後続との差を広げ、終わってみれば2着に1.8秒差以上付け、重賞では珍しい大差勝ち!中京:芝:2000mのレコードを10年ぶりに塗り替えるおまけつき。中京競馬場はGTでもないのに大歓声に包まれました。

金鯨賞で圧倒的パフォーマンスを見せ付けたサイレンススズカは、GT初制覇を目指し宝塚記念へ出走し、堂々の1番人気に支持されました。しかし今年に入ってすべての手綱をとった武豊は、すでにエアグルーヴの騎乗がすでに決まっており、サイレンススズカには南井克己が騎乗する事となりました。

そして迎えた宝塚記念。ゲート内で2番人気のメジロブライトが立ち上がり、発走が延期されましたが、そんな事にも動じる事なく、好スタートを切ったサイレンススズカ。いつものようにハナを奪うと、みるみる後続馬との差を広げて行き、1人旅に入りました。しかし3コーナー辺りで一気に後続馬との差が縮まる。騎乗した南井が抑えたのです。2200mの距離を考え、レース前から南井は1度息を入れる事を考えていました。1度息を入れたこと事により、直線に入って再び加速したサイレンススズカ。しかし距離か?苦手の右回りのせいか?最後は止まってしまい、ステイゴールドエアグルーヴの強襲にあいました。しかし、なんとか最後まで凌ぎ切り、今年に入り5連勝で、GT初制覇を成し遂げました。

宝塚記念後、夏を休養に充て、秋は毎日王冠⇒天皇賞(秋)⇒ジャパンカップの王道のローテーションを歩む事となっていたサイレンススズカ。そしてこの秋緒戦の毎日王冠はGUでありながら、歴史に残る3頭の名馬が最初で最後の対戦となり、東京競馬場に13万人の大観衆が駆けつけ、歴史的GUの幕開けとなりました。

去年朝日杯3歳ステークス(現・朝日杯フューチュリティステークス)で、衝撃の走りを披露したグラスワンダー。そのグラスワンダーが故障し、春を棒に振っている間、NHKマイルカップを圧勝した同じく3歳馬のエルコンドルパサーグラスワンダーは4戦4勝で、骨折休養明け。エルコンドルパサーは5戦5勝で、NHKマイルカップ以来の秋緒戦でした。そしてこの1歳年下の、いずれも無敗の(外)怪物2頭を迎え撃つサイレンススズカグラスワンダーエルコンドルパサーは(外)故、天皇賞(秋)に出走はできない。当然ファンも分かっていました。天皇賞(秋)ではなく、この毎日王冠が最強馬決定戦だという事を。

3強。レース前からGTでもないのに異様な盛り上がりの中、1番人気に支持されたのは、サイレンススズカで単勝1.4倍。グラスワンダーが3.7倍で続き、エルコンドルパサーが5.3倍の3番人気。3強と騒がれていましたが、人気はサイレンススズカが抜けていました。

そして始まった歴史的GU・毎日王冠。サイレンススズカはスタートダッシュを決め、いつも通りハイペースで後続との差を広げて行きました。前半の1000m、57.7秒。開幕週という事を考えれば、サイレンススズカにとっては普通のラップだったかもしれません。そこに1頭がまくり気味にサイレンススズカに迫ってきました、グラスワンダーです。やはり来たか。3コーナー過ぎから一気に仕掛けてきた怪物グラスワンダー。ファンも直線での激闘を期待しました。しかしその期待はあっけなく裏切られました。

直線に入って脚色が怪しくなったグラスワンダーに対し、手応え抜群の武豊とサイレンススズカ。結局自らサイレンススズカを捕らえに行ったグラスワンダーは馬群に沈み、もう1頭の怪物エルコンドルパサーは、自分の競馬に徹し、最後良く追い込みましたが、2馬身1/2差まで追い上げるのがやっと。怪物2頭を子供扱いしたサイレンススズカの勢いは止まることを知らず、中距離路線ではまさに無敵でした。後にグラスワンダーはGT3勝を上げ、エルコンドルパサーはジャパンカップ圧勝後、ヨーロッパに渡り、海外GT制覇を成し遂げ、世界最高峰の凱旋門賞では、あわやの2着と、まさに歴史に名を残した2頭。この2頭のその後の活躍がサイレンススズカの評価を高めたのは言うまでもありません。

今年に入って6連勝(内・重賞5連勝)。サイレンススズカを止める事ができる馬は、日本のみならず、世界を見渡してもいないのではないか?それほどの充実ぶりでした。

そして予定通り天皇賞(秋)へ向かったサイレンススズカ。当初から陣営はこの天皇賞(秋)を最大の目標に設定しており、単勝1.2倍の圧倒的1番人気にも陣営、武豊もまったく臆する事なく、普通に廻ってくれば歴史的・天皇賞(秋)になると、確信していました。

平成10年11月1日快晴の東京競馬場。14万人の大観衆はもちろん歴史的・天皇賞(秋)の証人になるはずでした。

11月1日1枠1番圧倒的1番人気。偶然か?必然か?見事なまでに“1”が並んだサイレンススズカ。そしていよいよ迎えた天皇賞(秋)。最内枠からダッシュよく飛び出したサイレンススズカは、いつものようにみるみる後続との差を広げて行き、1人旅に入りました。前半の1000m57.4秒のハイペース。普通の馬がこのペースで飛ばせば惨敗は確実。しかしサイレンススズカにとってみればちょっと速いかな?くらいのペースでした。

3コーナーを廻っても後続との差は10馬身以上。サイレンススズカに付いて行ける馬など皆無。この時点でサイレンススズカの勝利は確実。後はどれくらい離して勝つのか?14万人の大観衆も息を呑んで見守りました。

3コーナーから4コーナーにかけて東京競馬場名物の大欅を過ぎ、再び姿を現したサイレンススズカ。2番手を追走していたサイレントハンターとの差が一気に縮まっている。ここで1回息を入れ、再び直線で突き放す作戦だな。誰もが一瞬そう思いましたが、違う。何かおかしい。その瞬間、信じられない光景を目の当たりにする事となりました。

サイレンススズカ交わされる。2番手を追走していたサイレントハンターに4コーナー手前で交わされたサイレンススズカ。誰もが信じられない思いでしたが、次の瞬間、東京競馬場は悲鳴に包まれました。脚を引きずりながら外へ外へコースアウトしていくサイレンススズカ。この時サイレンススズカの左脚はすでにこなごなで、立っているのも辛い状況。しかしサラブレットの本能か?騎乗した武豊を守る為か?必死に、そしてなんとか馬場の外へ寄せレースを終えました。

この天皇賞(秋)を制したのはオフサイドトラップ。しかしオフサイドトラップのゴールを確認したのは14万人のうち、一体何人いたのだろう?GTであれば大歓声が上がっているゴールの場面でも、東京競馬場はシーンと静まり返っていました。

レース後の診断で「左手根骨粉砕骨折」と判明。そして治療の施しようがないということで予後不良の処置が取られました。関係者、ファンの誰もが、せめて「種牡馬として」という願いは叶う事はありませんでした。

「今まで跨った馬の中で1番馬は何ですか?」との質問に、オグリキャップサイレンススズカの2頭の名を上げた武豊。数々の名馬に跨った武豊をしてそう言わしめるほど、サイレンススズカの能力が別次元だった事は、サイレンススズカのレースを見た事のある人にとっては当然だったかもしれません。

競馬に「たら」「れば」を言うときりがありませんが、もしサイレンススズカが天皇賞(秋)で故障を発生していなければ、いったいどれくらいの差を付けて勝っていたのだろう?少なくともオフサイドトラップの10馬身前にいた事は確実なのではないでしょうか。

このサイレンススズカの子供が見られないのは、競馬関係者、ファンにとって、これほど残念で、悲しい事はありません。


サイレンススズカ by 友人Y

数いるサンデーサイレンス産駒のなかにあって一番インパクトを残していったのはサイレンススズカだったのではないでしょうか。

デビュー前から期待され新馬戦で7馬身差の圧勝。デビュー戦から早くもクラシックを意識させてくれました。ただサンデーサイレンス産駒にしては珍しく遅咲きな馬でデビューからの勝ち星は能力だけで勝ってるように思えました。

デビュー当時は鞍上、上村でプリンシパルS、日本ダービーはあきらかに騎乗ミス!サイレンススズカは逃げて力を発揮するタイプ。抑えて好位抜け出しはあの馬にはあってないと思います。プリンシパルSも能力だけで勝ったような感じでもっと楽に勝てたように思います。ただ明けて4歳になってからのサイレンススズカは強かった!

バレンタインSを皮切りに中山記念(G2)小倉大賞典(G3)金鯱賞(G2)宝塚記念(G1)毎日王冠(G2)とすべて1番人気を背負っての圧勝劇!とくに大差をつけて逃げ切った金鯱賞と、グラスワンダー(朝日杯3歳S,有馬記念2連覇)、エルコンドルパサー(NHKマイルカップ、ジャパンカップ、凱旋門賞2着)を完封した毎日王冠は印象に残っています。

断トツの1番人気で惜しくも骨折で予後不良となった秋の天皇賞は非常に悔やまれます。サイレンススズカの次世代産駒が見れないのが残念で仕方ありません。




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