アグネスフライト



アグネスフライト
生年月日 1997,3,2
性別
毛色 栗毛
生産地 北海道千歳
生産者 社台ファーム
馬主 渡辺孝男
調教師 長浜博之
競争成績 14戦4勝
GT勝ち鞍 日本ダービー
獲得賞金 299,193,000円

レース名 年月日 競馬場 人気 着順 騎手 距離 馬場 タイム 着差 1着(2着)馬
新馬 2000/2/6 京都 - 2 1 河内 T1600 1.37.1 4馬身 (サザンスズカ)
若葉S 3/18 阪神 OP 2 12 河内 T2000 2.03.6 7馬身 クリノキングオー
若草S 4/15 阪神 OP 3 1 河内 T2200 2.18.4 1/2馬身 (ジンワラベウタ)
京都新聞杯 5/6 京都 GV 2 1 河内 T2000 1.59.8 3馬身 (マルカミラー)
日本ダービー 5/28 東京 GT 3 1 河内 T2400 2.26.2 エアシャカール
神戸新聞杯 9/24 阪神 GU 2 2 河内 T2000 2.01.9 2馬身 フサイチソニック
菊花賞 10/22 京都 GT 1 5 河内 T3000 3.05.6 4.3/4馬身 エアシャカール
ジャパンカップ 11/26 東京 GT 4 13 河内 T2400 2.27.6 9馬身 テイエムオペラオー
京都記念 2001/2/17 京都 GU 2 2 河内 T2200 2.12.4 3/4馬身 テイエムオペラオー
産経大阪杯 4/1 阪神 GU 3 10 河内 T2000 1.59.7 8馬身 トーホウドリーム
天皇賞(秋) 2002/10/27 中山 GT 16 15 勝浦 T2000 1.59.8 8馬身 シンボリクリスエス
ジャパンカップ 11/24 中山 GT 15 16 後藤 T2200 2.14.7 15馬身 ファルブラヴ
京都記念 2003/2/22 京都 GU 5 6 河内 T2200 稍重 2.16.8 1.3/4馬身 マイソールサウンド
阪神大賞典 3/23 阪神 GU 10 13 松永 T3000 3.07.2 7馬身 ダイタクバートラム

サンデーサイレンス

Sunday Silence


1986 / 青鹿毛
Halo

1969 / 黒鹿毛
Hail to Reason Turn-to
Nothirdchance
Cosmah Cosmic Bomb
Almahmoud
Wishing Well

1975 / 鹿毛
Understanding Promised Land
Promised Land
Mountain Flower Montparnasse
Edelweiss
アグネスフローラ


1987 / 鹿毛
ロイヤルスキー

Royal Ski

1974 /栗毛
Raja Baba Bold Ruler
Missy Baba
Coz O'Nijinsky Involvement
Gleam
アグネスレディー

1976 / 鹿毛
Remand Alcide
Admonish
イコマエイカン Sallymount
Heatherlands


アグネスフライト種牡馬成績 (代表産駒)
代表産駒 主な勝ち鞍等
- - -

アグネスフライト兄弟 (代表兄弟)
兄弟 主な勝ち鞍等
アグネスタキオン(全弟) 皐月賞・弥生賞・ラジオたんぱ杯3歳ステークス

アグネスフライト

デビューから5連勝で桜花賞を制した母アグネスフローラ。しかし競争生活とは裏腹に繁殖生活では中々走る子供を出せませんでした。そんな中サンデーサイレンスとの間に産まれたのがアグネスフライトでした。

母・アグネスフローラもそうでしたが、とにかくこの一族は脚元の弱い馬が多く、管理する長浜博之調教師も、とにかくアグネスフライトを無事デビューする事に労力を注ぎました。

デビューは年明けの2月と少し遅れましたが、そのデビュー戦、直線だけで楽に後続を4馬身突き放す強い内容。この1戦を見た陣営は2戦目に皐月賞トライアル若葉ステークスへアグネスフライトを出走させました。

-22キロ。デビュー戦では若干太め残しだったとはいえ、この明らかな馬体減からかデビュー戦で見せた末脚はまったく影を潜め12着惨敗。皐月賞の権利を獲れず、3戦目は若草ステークスに回る事となりました。

皐月賞の前日に阪神競馬場で行なわれた若草ステークスでは、前走からさらに-2キロでしたが、3コーナー過ぎから一気にまくっていき快勝。賞金を積み重ねましたが、日本ダービーへの出走はまだ確実じゃない状況から、日本ダービーの出走を確実なものにする為京都新聞杯へ向かいました。

京都新聞杯では懸念されていたスタートで出遅れ、最後方からの競馬となりましたが、直線に入ると矢のような末脚で他馬をごぼう抜き。2着マルカミラーに3馬身差を付ける圧勝で、日本ダービーでは有力馬の1頭として出走する事となりました。

デビュー以来スタートではまともに出た事がなかったアグネスフライトは、このダービーでデビュー以来最高のスタートを切りました。しかし騎乗した河内にとって見れば、アグネスフライトの良さを生かすため、出遅れるくらいがちょうどいいと思っていたため、好スタートのアグネスフライトを徐々に後方に下げ、後ろから2頭目でじっくり前を伺いました。

レース前から「直線に賭ける!」そう思っていた河内は、4コーナーを廻ってもまだ後ろから6頭目で直線に向かいました。直線に入ると1番人気、皐月賞馬のエアシャカールが一気に抜け出し、「セフティーリード」。誰もがそう思う中、アグネスフライト河内は諦めるわけにはいきませんでした。前人未到“日本ダービー3連覇”を目指すエアシャカール・武豊。一方河内は17度目の日本ダービー挑戦で、年齢的にもこのチャンスを逃すわけには行かない!その河内の思いがアグネスフライトに伝わり、残り100mでエアシャカールに並びかけました。

すでに2頭以外は遥か後方。残り100mからは完全に2頭のマッチレース。「武か河内か」。譲らない。最後まで2頭共まったく譲らず、2頭が並んでゴール板を駆け抜けました。長い長い写真判定。しかし河内が勝ちを確信したのは写真判定の結果が出る前、武豊から「おめでとうございます」と声をかけられた時でした。写真判定の結果“7センチ”、僅か7センチアグネスフライトが日本ダービーのゴールを先に駆け抜けていました。17度目の挑戦で、河内洋に「ダービージョッキー」の称号をプレゼントしたアグネスフライト。歴史に残る日本ダービーとなりました。

夏を休養に充て、秋は神戸新聞杯から始動したアグネスフライトは新星フサイチソニックには2馬身離されましたが、休養明けと言う事を考えれば上々の内容で、エアシャカールには先着。2冠目を目指し菊花賞へ向かいました。

「1番人気」。以外かもしれませんがアグネスフライトが1番人気に支持されたのは、この菊花賞が最初で最後でした。

ひと夏を越し、気性も成長したアグネスフライトは出遅れ癖も解消され、菊花賞でも中段からレースを進めましたが、ダービーのような脚は見られず、エアシャカールに4馬身以上離された5着に完敗。すべてがうまく運んでいたかのように見えましたが、距離か?とにかく不可解な敗戦を喫したアグネスフライトは、日本ダービーと同じ舞台のジャパンカップで巻き返しを図りましたが13着惨敗。さらにこのジャパンカップでは、同世代の馬達もすべてが二桁着順に終わり、この世代の実力に疑問が投げかけられました。

古馬になったアグネスフライトは、京都記念2着で自力を見せましたが、産経大阪杯10着後、屈腱炎を発症、このまま引退かと思われました。しかし陣営はあくまで現役にこだわり、1年半の休養を経て天皇賞(秋)で復帰しますが、15着惨敗。その後もジャパンカップ16着⇒京都記念6着⇒阪神大賞典13着と、ダービー馬の面影はまったくなく、そのまま静かにターフを去りました。

「河内洋にダービーを勝たせるために生まれてきたアグネスフライト」。さらに皮肉にも1歳下の全弟アグネスタキオンが4戦4勝、無敗で皐月賞を制し、底を見せないまま屈腱炎を発症、兄とは対照的に早々と引退。いつしか「アグネスタキオンの兄」と呼ばれるようになったアグネスフライト。種牡馬としてダービー馬の威信を取り戻し、兄としてのプライドを保てるか、まだまだ戦いはこれからかもしれません。


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